
(2026年10月更新)
2025年の新設住宅着工戸数は約74万戸となり、3年連続で減少しました。この数年の建材業界M&Aを見ると、パナソニックグループの住宅設備・建材事業がYKKグループに移り、伊藤忠商事が大建工業(現DAIKEN)を非公開化するなど、大手グループの資本関係の組み替えが続いています。地域では、建材流通の上場企業がオーナー系の建材販売会社を相次いで取得し、海外の建材メーカーも日本企業の取得を重ねています。一方、国内の建材メーカーは、インドや北米などで買収を続けています。
本稿では、国内外での買収・提携を検討される事業会社の経営企画・事業投資部門、投資ファンドのご担当者、および事業承継や資本政策を検討されている建材メーカー・建材販売会社のオーナー・親会社の皆様を念頭に、建材業界の市場構造と業界プレイヤーの構図、国内の再編事例、国内企業による海外での買収事例を整理し、買い手が確認する業界固有の要素と、買収・売却それぞれの論点をまとめます。
1. 建材業界の市場構造 — 新築の縮小と需要の移動
業界の範囲
本稿でいう建材は、住宅・建築物に用いる窓・サッシ・ドア・シャッターなどの開口部材、キッチン・浴室・トイレなどの水回りの住宅設備、床材・建具・化粧板・外壁材・屋根材などの内外装材、石膏ボード・木質ボード・断熱材、防水材・シーリング材などの建設化学品と、これらを扱う建材流通です。セメント・生コンクリート・骨材などの土木系の素材と、建設工事業は対象に含めません。
官公庁の統計では、建材は一つの産業分類にまとまっていません。製造業は木材・木製品、窯業・土石製品、金属製品、プラスチック製品などの分類にまたがります。卸売業には「建築材料卸売業」の分類がありますが、木材・竹材、セメント、板ガラス、サッシ等の建築用金属製品、れんが・タイル・砂利などのその他の建築材料を含み、建築用金物は別の分類に入ります(総務省「日本標準産業分類」大分類I 卸売業、小売業 説明及び内容例示)。このため本稿では、主に建材の需要に直結する住宅・建築物の着工とリフォームの統計を用います。
市場規模
国土交通省の建築着工統計調査によると、2025年の新設住宅着工戸数は74万667戸で、前年(79万2,195戸)比6.5%減、3年連続の減少でした。持家は20万1,285戸(7.7%減)、貸家は32万4,991戸(5.0%減)、分譲住宅は20万8,169戸(7.6%減)と、いずれも減少しています(国土交通省「建築着工統計調査報告(令和7年計)」)。年度で見ると、2024年度の81万6,388戸(2.0%増)に対し、2025年度は71万1,171戸(12.9%減)でした(同「建築着工統計調査報告(令和7年度計)」)。
民間の非居住用建築物の着工床面積は、2025年に3,308万平方メートル(5.7%減)で、4年連続で減少しました。店舗と倉庫は増えた一方、事務所と工場が減っています(同、令和7年計)。
これに対し、住宅リフォーム・紛争処理支援センターの推計では、2025年の住宅リフォームの市場規模(増築・改築工事費と設備等の修繕維持費の合計)は7兆4,200億円、耐久消費財等を含めた広義の市場規模は8兆6,700億円です(住宅リフォーム・紛争処理支援センター「住宅リフォームの市場規模」)。
建材流通については、総務省・経済産業省の2024年経済構造実態調査で、建築材料卸売業の2023年の年間商品販売額が24兆3,580億円、卸売業全体の5.1%です(2024年経済構造実態調査 三次集計結果の概要)。前述のとおり、この金額はセメントや砂利などを含み、建築用金物を含みません。
製品分野別の特性
建材は製品分野によって、需要の源泉、販売の経路、事業に必要な設備が異なります。M&Aでも、どの分野で何を持っているかが、買い手の顔ぶれと評価の観点を左右します。
| 製品分野 | 主な製品 | 事業上の特性 |
|---|---|---|
| 開口部材・住宅設備 | 窓・サッシ、ドア、シャッター、キッチン、浴室、トイレ | 新築とリフォームの双方が需要。断熱窓への改修は国の補助事業の対象 |
| 内外装材 | 床材、建具、化粧板、サイディング、屋根材 | 新築戸建の着工の影響を受けやすい一方、内装材は商業施設・公共建築などの非住宅にも用途がある |
| ボード・断熱材 | 石膏ボード、木質ボード、断熱材 | 原料(石膏、木材)の調達と生産設備が事業の前提 |
| 建設化学品 | 防水材、シーリング材、接着剤 | 新築に加え、建物の改修・維持で使われる。海外の建設化学品メーカーが日本企業を取得してきた分野(第3章) |
| 建材流通 | 木材・合板・建材・住宅設備の卸売、プレカット加工 | 地域の工務店・販売店との取引関係が事業基盤。地域ごとの取得が続く分野(第3章) |
業界再編を動かす5つの要因
- 新築住宅の減少 — 新設住宅着工戸数は、2024年の79万2,195戸から2025年は74万667戸に減りました。LIXILは2025年7月、AGCとの合弁子会社である旭トステム外装の窯業サイディング事業を2026年3月末で終了すると発表し、その理由として新設住宅着工戸数の低迷と原材料・燃料価格の高騰を挙げ、コストダウン等の努力でも市況の悪化を挽回できなかったと説明しています。新築に依存する製品分野では、事業の集約や終了、規模を持つ先への統合が選択肢として具体化しています。
- リフォーム・断熱改修への需要の移動と投資負担 — 住宅リフォームの市場規模は2025年に7兆4,200億円と推計されています。2025年4月には、原則としてすべての新築住宅・非住宅に省エネ基準への適合を義務づける改正建築物省エネ法が施行されました(国土交通省 報道発表)。環境省の「先進的窓リノベ2026事業」には令和7年度補正予算で1,125億円が計上され、断熱窓への改修に1戸あたり上限100万円が補助されます(環境省 事業概要)。LIXILは旭トステム外装の金属・樹脂サイディング事業の譲受けにより、リフォーム市場と断熱リノベーション市場での展開拡大を見込むとしています。パナソニックHDは、住宅設備・建材事業の譲渡にあたり、今後の市場では断熱・開口部を含めた総合的な製品・ソリューションやサプライチェーン全体での競争力強化のために、規模を伴う継続的な投資が必要になると説明しています。投資の負担が大きくなるほど、資金力と製品群を持つ先との統合が検討の対象になります。
- 非住宅・海外への展開 — 大建工業は、伊藤忠商事による公開買付けへの賛同の理由として、新設住宅着工数の減少を前提に、非住宅分野と北米を中心とした海外市場での事業展開を加速することを挙げました(事例②)。アイカ工業も、インド企業の取得にあたり、国内建設市場の変動に左右されない成長基盤の確立を目的に掲げています(事例⑦)。自社にない販路・拠点を持つ先と組む手段として、M&Aが使われています。
- 親会社・大株主による資本関係の見直し — パナソニックHDは住宅設備・建材事業の80%をYKKグループに譲渡し(事例①)、AGCはウレタン防水材を手がける連結子会社の株式をフランスのサンゴバンの日本法人に譲渡する契約を結びました(事例⑥)。伊藤忠商事は、関連会社であった大建工業を2023年に非公開化し(事例②)、2024年には55.69%を保有していた子会社のタキロンシーアイ(樹脂建材など)も公開買付けを経て完全子会社化しています。上場子会社・関連会社や合弁会社の資本関係の整理は、建材業界の再編の主要な経路になっています。
- 事業承継と上場維持の負担 — 中小企業庁は2019年の資料で、2025年までに70歳を超える中小企業・小規模事業者の経営者が約245万人となり、うち約半数の127万人で後継者が未定となること、廃業が増えれば2025年までの累計で約650万人の雇用と約22兆円のGDPが失われる可能性があることを、2016年度のデータをもとに推計していました(中小企業庁「中小企業・小規模事業者におけるM&Aの現状と課題」)。その2025年を過ぎた現在、建材流通では、個人が株式を保有する地域の建材販売会社の譲渡が続いています(事例③。売り手側の譲渡の理由は開示されていません)。上場企業では、東京証券取引所の上場維持基準に適合できなかった地域の建材卸が、同業による完全子会社化を選んだ例があります(事例④)。オーナーの承継に加えて、上場の維持にかかる負担も、資本の選択を促しています。
2. 業界プレイヤー構図
開口部材・住宅設備のメーカー
| 会社 | 本社 | 連結売上高 | 主な製品・資本関係 |
|---|---|---|---|
| LIXIL | 東京都品川区 | 1兆5,107億円(2026年3月期、売上収益) | 窓・ドア、水回り設備。2014年にドイツのGROHEを取得 |
| TOTO | 北九州市小倉北区 | 7,374億円(2026年3月期) | 衛生陶器などの水回り設備 |
| 三和ホールディングス | 東京都新宿区 | 6,607億円(2026年3月期) | シャッター・ドア。米国・欧州に事業会社 |
| YKK AP | 東京都千代田区 | 5,576億円(2026年3月期) | 窓・サッシ、ドア、ビル外装。YKKグループ(非上場) |
| パナソニック ハウジングソリューションズ | 大阪府門真市 | 4,795億円(2025年3月期) | 水回り設備、内装建材、外壁・屋根材など。2026年3月からYKKグループ |
| 三協立山 | 富山県高岡市 | 3,575億円(2026年5月期) | アルミ建材、形材、商業施設向け製品 |
| タカラスタンダード | 大阪市城東区 | 2,528億円(2026年3月期) | キッチン、浴室、洗面 |
| 文化シヤッター | 東京都文京区 | 2,363億円(2026年3月期) | シャッター、ドア、間仕切 |
| クリナップ | 東京都荒川区 | 1,345億円(2026年3月期) | キッチン、浴室 |
| 不二サッシ | 川崎市 | 1,015億円(2026年3月期) | ビル用サッシ、カーテンウォール。文化シヤッターが23.46%を保有 |
| 東洋シヤッター | 大阪市中央区 | 215億円(2026年3月期) | シャッター、ドア |
YKK APとパナソニック ハウジングソリューションズは、2024年度の売上高の合計1兆411億円を2035年度に1兆5,000億円とする目標を掲げています(事例①)。
内外装材・ボード等のメーカー
| 会社 | 本社 | 売上高 | 主な製品・資本関係 |
|---|---|---|---|
| アイカ工業 | 愛知県清須市(登記上)・名古屋市 | 2,518億円(2026年3月期、連結) | 接着剤などの化成品、メラミン化粧板などの建装建材 |
| ニチハ | 名古屋市 | 1,437億円(2026年3月期、連結) | 窯業系外壁材 |
| 永大産業 | 大阪市住之江区 | 738億円(2026年3月期、連結) | 床材、木質ボード |
| ウッドワン | 広島県廿日市市 | 660億円(2026年3月期、連結) | 木質内装建材、住宅設備 |
| ノダ | 東京都台東区 | 647億円(2025年11月期、連結) | 合板・MDF、住宅建材 |
| フクビ化学工業 | 福井市 | 406億円(2026年3月期、連結) | 樹脂系建材 |
| 神島化学工業 | 大阪市中央区 | 280億円(2026年4月期、単体) | 窯業系外壁材 |
| ノザワ | 神戸市中央区 | 223億円(2026年3月期、連結) | 押出成形セメント板 |
建材流通
| 会社 | 本社 | 売上高 | 主な事業 |
|---|---|---|---|
| JKホールディングス | 東京都江東区 | 3,988億円(2026年3月期、連結) | 合板・建材の卸売 |
| ナイス | 横浜市鶴見区 | 2,592億円(2026年3月期、連結) | 木材・建材の流通、住宅 |
| 北恵 | 大阪市中央区・東京都千代田区 | 590億円(2025年11月期、単体) | 住宅資材の卸売 |
建材流通の上場企業のうち、JKホールディングスは地域の建材販売会社の取得を続けており(事例③)、ナイスは2026年に宮城県の建材卸を取得しました(事例④)。
大手グループ傘下の建材会社
大手グループには建材会社が置かれてきました。DAIKEN(旧大建工業)とタキロンシーアイは伊藤忠商事の完全子会社、外壁材の旭トステム外装はLIXILが80%、AGCが20%を保有する会社です。このほか、海外の建材大手の傘下に入った会社として、石膏ボードのチヨダウーテ(2022年にドイツのクナウフが非公開化、事例⑤)があります。
オーナー系の非上場企業
建材流通では、地域の建材販売会社の株式を創業家・個人が保有している例があります。JKホールディングスが2026年に取得を公表した建材の販売会社4社は、いずれも1968年から1987年に設立され、株式は個人が保有していました(事例③)。メーカーでも、シーリング材のシャープ化学工業(大阪府)は、創業家が経営を続けてきた会社です(第3章)。
3. 国内の建材業界M&A事例 — 大手グループの資本再編と、建材流通の集約
事例① YKK × パナソニック ハウジングソリューションズ(2026年3月完了)— 電機大手の住宅設備・建材事業を建材大手が取得
YKKとパナソニックHDは2025年11月、パナソニックHDが100%を保有するパナソニック ハウジングソリューションズ(大阪府門真市、以下PHS)の株式譲渡契約を締結し、2026年3月31日に譲渡を完了しました。YKKが設立した中間持株会社がPHS株式の80%を取得し、パナソニックHDは20%を保有し続けて、両社でPHSの経営を行います。パナソニックHDの説明資料では、企業価値を2,276億円としています。譲渡に先立ち、パナソニックグループの建築資材・住宅設備事業を行う各社の事業・資産をPHSのもとに集約するとしていました。PHSはパナソニックブランドとPHSの社名を引き続き使用し、パナソニックHDの技術・知的財産も中長期的に活用するとしています。
背景について、YKKは国内の新設住宅着工戸数の減少やリフォーム市場の拡大に対応して持続的な成長を実現するため、YKK APの事業領域の拡大と競争力の強化に取り組んでいると説明しています。パナソニックHDは、PHSの長期的な成長を図るため、事業のノウハウとリソースを有し事業ビジョンを共有できるパートナーを検討した結果、YKKを最適と判断したとしています。両社は発表時点で、YKK APとPHSの2024年度の売上高の合計1兆411億円を、2035年度に1兆5,000億円とする目標を示していました。
本案件は、(i)国内の電機大手が、住宅設備・建材事業を建材大手のYKKグループに移した、(ii)全株式ではなく80%を譲渡し、売り手が20%を保有して共同で経営する形を取った、(iii)譲渡後もブランドと社名を維持する、という点を示しています。
事例② 伊藤忠商事 × 大建工業(2023年)— 総合商社による関連会社の非公開化
伊藤忠商事は2023年8月、伊藤忠商事の完全子会社であるBPインベストメント合同会社を通じて、大建工業(現DAIKEN)に対する公開買付けを発表しました。伊藤忠商事は当時、大建工業の株式の36.34%を保有し、同社を関連会社としていました。買付価格は1株3,000円で、公表前営業日の終値に28.37%のプレミアムを加えた水準です。公開買付けは成立し、大建工業は株式併合を経て2023年12月に上場を廃止して、伊藤忠商事の完全子会社となりました。
大建工業は賛同の理由として、伊藤忠商事グループとのシナジーにより、非住宅分野での事業展開の加速、国内住宅事業の収益力の強化、北米を中心とした海外事業の強化と拡大、人材基盤の強化、事業基盤・財務基盤・ガバナンスの強化が見込めることを挙げました。非公開化の後、大建工業は2024年に伊藤忠商事の米国の孫会社と共同でカナダの化粧板メーカーを取得し(事例⑧)、2025年9月に社名をDAIKENに変更しています。
本案件は、(i)総合商社が、関連会社として保有してきた建材メーカーを公開買付けで完全子会社化した、(ii)対象会社が掲げた取引の目的が、非住宅と海外への展開という、新築住宅の外での成長にあった、という点を示しています。
事例③ JKホールディングス × 地域の建材販売会社(2024〜2026年)— オーナー企業の継続的な取得
建材流通のJKホールディングスは、2024年5月に太平洋建材(大阪市東成区、1983年設立)の全株式を取得しました。太平洋建材は内装材・外壁材の販売会社で、2023年9月期の売上高は43億7,000万円、株式は個人2名が保有していました。JKホールディングスは取得の理由として、関西地区での基盤の拡充と、内装建材の販売事業への拡大を挙げています。
2026年には、荒木建材店(山形県河北町、1973年設立、木材・建築資材の販売)、調布ハウジング(東京都調布市、1972年設立、サッシ・ガラスの加工・販売)、本橋木材(東京都清瀬市、1987年設立、木材・建材の加工・販売)、高山木材(東京都三鷹市、1968年設立、木材・建築材料の販売)の取得を、2月から10月にかけて順に公表しました。4社の直近期の売上高は約7億円から12億円で、株式の取得の相手先はいずれも、上場会社との資本・人的・取引関係のない個人です。取得価額はいずれも開示されていません。JKホールディングスは取得の理由として、東北エリア(荒木建材店)、多摩エリア(本橋木材、高山木材)での基盤の拡充を挙げています。
これらの案件は、(i)建材流通の上場企業が、売上高数億円から数十億円規模のオーナー系の建材販売会社を、地域ごとに継続して取得している、(ii)買い手が取得の理由に挙げたのは、地域での販売基盤の拡充と、扱う商材の拡大であった、という点を示しています。
事例④ ナイス × 山大(2026年)— 上場維持基準を背景とする地域建材卸の完全子会社化
山大(宮城県、1964年設立)は、木材・建材・住宅設備機器の卸売、プレカットなどの木材加工、木造建築を営み、東証スタンダードに上場していた会社です。同社は東京証券取引所の流通株式時価総額の基準に適合できず、2026年4月に、同年10月1日付での上場廃止が決定されていました。山大とナイスは2025年9月から業務提携の検討を始め、2026年1月に業務提携を公表しています。その後、山大はナイスに対し、上場維持基準を含む課題を根本から解決するには、第三者との資本連携を含む体制強化が必要であると伝えました。
ナイスは2026年6月、山大の完全子会社化を目的とする公開買付け(1株601円)を発表し、あわせて、創業家の資産管理会社など大株主2社が保有する株式(合計約30%)を、公開買付価格を下回る1株301円で相対取得する契約を結びました。公開買付けは成立し、2026年8月10日の決済と大株主2社からの株式取得により、ナイスの議決権の保有割合は63.36%となりました。山大は2026年9月の臨時株主総会で、完全子会社化のための株式併合を承認しています。ナイスは取得により期待する効果として、山大が持つ非住宅木造建築物向けのCAD設計機能や特殊プレカット加工の技術、仙台圏の非住宅建築分野への対応力などを挙げています。
本案件は、(i)上場維持基準への不適合が、地域の建材卸が資本提携を選ぶ契機になった、(ii)業務提携の検討から資本提携に進んだ、(iii)創業家側が公開買付価格を下回る価格で株式を譲渡する形が取られた、という点を示しています。
事例⑤ クナウフ × チヨダウーテ(2022年)— 海外の建材大手による段階的な持分引き上げと非公開化
石膏ボードのチヨダウーテ(三重県、1948年創業)は、2006年4月にドイツの建材大手クナウフと包括的な資本・業務提携を始めました。クナウフは第三者割当増資の引受けにより、2010年に保有割合を20.03%、2013年に29.03%と段階的に引き上げ、2022年4月、当時45.28%を保有していたチヨダウーテに対する公開買付けを発表しました。買付価格は当初の提案の540円から引き上げた605円で、公表前営業日の終値に16.57%のプレミアムを加えた水準です。取引の目的は、チヨダウーテをいったんクナウフの完全子会社としたうえで、最終的に、クナウフが議決権の75%、創業家の資産管理会社である平田興産が25%を保有する合弁会社とすることでした。公開買付けは成立し、チヨダウーテは2022年7月に上場を廃止しています。
クナウフは、非公開化の後に実行する施策として、グループの技術・研究開発力の活用による製造技術・商品開発力の向上、生産と専門サービスの活用による顧客サービスの品質向上、グループが世界規模で備蓄する石膏原料の活用による原料調達と製造のコスト削減、断熱材などの周辺製品の拡販を挙げました。
本案件は、(i)海外の建材大手が、16年にわたる資本・業務提携を経て、上場していた日本の建材メーカーを非公開化した、(ii)創業家が25%を間接的に保有し続ける合弁の形を取った、(iii)買い手が挙げた効果の中心が、原料の調達と製造技術にあった、という点を示しています。
事例⑥ サンゴバン × AGCポリマー建材(2026年、譲渡予定)— 大手化学の子会社を海外の建材大手が取得
AGCは2026年7月、50.72%を出資する連結子会社で、建築用ウレタン防水材の製造・販売を主力とするAGCポリマー建材(東京都中央区)について、保有する全株式をフランスのサンゴバンの日本法人(サンゴバン株式会社)に譲渡する契約を締結しました。AGCは、建設材料事業を幅広く展開するサンゴバンのもとで事業を展開することが最善と判断したとしています。サンゴバンは、AGCポリマー建材の2025年の売上高を約5,000万ユーロとし、本件により日本での建設化学品の事業基盤を強化するとしています。譲渡の完了は、AGCは2026年12月頃、サンゴバンは2027年第1四半期を予定と公表しています。
本案件は、(i)国内の大手化学メーカーが、建設化学品の子会社を海外の建材大手に移した、(ii)買い手が、日本での既存の事業基盤を広げる目的で取得した、という点を示しています。
建設化学品の分野では、このほかにも海外企業による取得が続いてきました。スイスのシーカは2010年に液状防水材のダイフレックスの過半数の株式を取得し、2021年には横浜ゴムから建築用シーリング材・自動車用接着剤のハマタイト事業を、事業価値172億円で取得しました。ベルギーのソウダルは2025年、大阪に本社を置くシャープ化学工業(1960年に村上家と宮田家が創業)の過半数の株式を取得し、社名とブランドを維持すると公表しています。
4. クロスボーダーの建材業界M&A事例 — 国内企業による海外での買収
国内で売却や提携を検討するオーナーにとっては、国内の建材メーカーがどのような理由で何を買っているかが、自社が買い手からどう評価されるかを考える材料になります。国内外での買収を検討する事業会社にとっては、同業の取得の理由と、価格が開示された案件ではその水準の参照例になります。
事例⑦ アイカ工業 × Wilsonartのアジア太平洋事業(2019年)・Stylam Industries(2026年)— 化粧板事業の段階的な海外展開
アイカ工業は2019年11月、米国のWilsonartが保有するアジア太平洋地域の化粧板の事業会社4社(タイ、中国、オーストラリア、香港)を、日本政策投資銀行(DBJ)と共同で取得すると発表しました。発表時には、取得価額をDBJの持分を含む4社合計で1億5,000万米ドル(当時の換算で約162億円)の予定としており、オーストラリアの会社はアイカ工業が100%、他の3社はアイカ工業が51%、DBJが49%を取得する形でした。アイカ工業は取得の理由として、アジア・オセアニア地域での生産拠点、販売網、ブランド力の獲得と、自社の生産拠点(インドネシア、インド、ベトナム)との地理的な補完を挙げています。同社はその後、DBJの持分を買い取っています。
2025年12月には、インドのメラミン化粧板メーカーStylam Industries(NSE・BSE上場)の連結子会社化を発表しました。発行済株式の54.11%を保有する創業家株主からの株式取得と、インドの規則に基づく公開買付けを組み合わせ、価格はいずれも1株2,250ルピーです。アイカ工業は2026年6月17日に40.0%の取得を完了し、取得価額は152億5,300万ルピー(約259億円)、Stylamの取締役会の過半数をアイカ工業の指名する取締役が占める体制となりました。Stylamの2025年3月期の連結売上高は103億ルピー、親会社株主に帰属する当期純利益は12億ルピーで、1株2,250ルピーは、公表時点の直近期である同期の1株当たり当期純利益71.9ルピーの約31倍、1株当たり純資産387.9ルピーの約5.8倍、取得完了時点の直近期である2026年3月期の1株当たり当期純利益88.4ルピーの約25倍にあたります(当社計算)。アイカ工業は取得の理由として、国内建設市場の変動に左右されない成長基盤の確立を掲げ、Stylamの生産能力と価格競争力、欧州・中東・北米・アジアへの輸出を挙げています。同社の建装建材の海外売上高は、2019年3月期の約55億円から2025年3月期には約200億円に拡大していました。
これらの案件は、(i)国内の建材メーカーが、国内で主力とする製品(メラミン化粧板)を軸に、2019年のアジア太平洋での取得から2026年のインドでの取得まで、段階的に海外での生産・販売の基盤を広げた、(ii)最初の案件では政府系金融機関と共同で出資し、その後に持分を買い取った、(iii)インドの上場企業の取得では、創業家からの取得と公開買付けを組み合わせ、過半数ではなく40%の取得と取締役会の過半数の確保で連結子会社とした、という点を示しています。
事例⑧ 大建工業・伊藤忠商事グループ × Panolam Industries(2024年)— 北米での商社との共同取得
大建工業は2024年7月、米国のPanolam Industries International傘下で、カナダ・オンタリオ州で低圧メラミン化粧板を製造するPanolam Industriesの株式の51%を取得し、子会社化しました。残る49%は伊藤忠商事の米国の孫会社が取得しています。総投資額は、今後の設備投資を含めて当面100億円前後を想定するとしています。大建工業は背景として、国内の新築住宅市場の縮小が見込まれるなかで海外市場を重点市場と位置づけ、伊藤忠商事と連携して木質素材を中心に事業を広げていること、北米は木造住宅の市場が大きく、木質素材の需要が大きく安定していることを挙げています。同社は2019年に、カナダの単板工場と米国のLVL(単板積層材)工場を子会社化して北米に進出しており、取得した工場では、開発中の新しい木質ボードの事業化に向けた検討も進めるとしています。
本案件は、(i)国内の建材メーカーが、親会社の総合商社と持分を分け合って海外の工場を取得した、(ii)取得した工場を、開発中の新しい製品の生産に活用することも検討している、という点を示しています。
事例⑨ 三和ホールディングス × 米国・欧州・アジアのドア関連企業 — 現地の事業会社による継続的な取得
三和ホールディングスは、米国のOverhead Door、欧州のNovofermを傘下に持ち、両社などを通じて取得を重ねてきました。近年では、スウェーデンのRobust(2019年)、米国の水平引き戸メーカーWon-Door(2021年)、同社として初のアジアでのM&Aとなる香港のAUB(2022年)を取得し、2025年5月にはOverhead Doorが米国の自動ドアのサービス・施工会社Pasco Doorsの全株式を取得しました。いずれも取得価額は開示されていません。同社の中期経営計画2027では、2025〜2027年度の累計でM&Aに500億円を投じる計画で、前の中期経営計画(2022〜2024年度)のM&A投資の実績18億円から大きく増やしています。対象として、欧州では産業用ドアとサービス事業の拡大、米州ではビジネス領域の拡大、日本では多品種事業の拡大を挙げています。
これらの案件は、(i)国内の建材大手が、海外の事業会社を受け皿として、サービス・施工会社などの小規模な取得を継続している、(ii)中期経営計画でM&Aの投資額と地域別の対象領域を示している、という点を示しています。
事例⑩ 文化シヤッター × ArcPac Garage Doors(2018年)— 投資ファンドからの取得
文化シヤッターは2018年2月、オーストラリアのガレージドアメーカーSteel-Line Garage Doorsと、住宅大手ビルダーへの販売を手がける販売会社などを傘下に持つ持株会社ArcPac Garage Doorsの全株式を取得すると発表しました。株式の74.28%は投資ファンドのCrescent Capital Partners III、20.00%は個人が保有していました。株式の取得価額は51億5,600万円(アドバイザリー費用等を除く)で、ArcPacの2017年6月期の連結売上高は約111億円、連結営業利益は約7億3,000万円でした。文化シヤッターは、中期経営計画で注力事業の一つとする海外事業の範囲をベトナムを中心とする東南アジアから広げること、業態が同じであることを挙げ、日本、ベトナム、オーストラリアを中心に商品の拡充と顧客基盤の強化を図るとしています。
本案件は、(i)国内の建材メーカーが、投資ファンドが保有する海外の同業を取得した、(ii)株式の取得価額と対象会社の業績が開示されている、という点を示しています。
事例⑪ LIXIL × GROHE(2014年)・Permasteelisaの売却(2020年)— 大型買収と、その後の事業の選択
LIXILは2014年1月、DBJと各50%の議決権を持つ特別目的会社等を通じて、ドイツを中心とする水栓金具メーカーGROHEの株式の87.5%を取得しました。LIXILは同年12月、残る12.5%を取得してGROHEを子会社とすることで合意しました。
一方、LIXILグループ(現LIXIL)は2020年5月、カーテンウォールのエンジニアリング・製造・工事を手がけるイタリアのPermasteelisaの全株式を、米国のAtlas Holdingsに譲渡すると発表しました。譲渡価額は相手先の意向により非開示とされています。LIXILグループは、Permasteelisaの事業は経営サイクル等の面で基幹事業と多くの違いがあり、譲渡により基幹事業に経営資源を集中し、基幹事業とは異なるリスクを低減できると説明しています。
これらの案件は、(i)国内の建材大手が、政府系金融機関と共同で海外の大型案件を実行した、(ii)取得した海外事業でも、基幹事業との違いを理由に譲渡する判断がなされている、という点を示しています。
5. 建材業界M&Aで買い手が確認する業界固有の要素
建材会社のM&Aでは、財務数値に加えて、建材業界に固有の要素が確認されます。事例の買い手・売り手が公表した取得の理由と効果をもとに、製品・ブランド、販売網・顧客基盤、生産・加工・原料の3つに整理します。
- 製品・ブランド — どの製品分野で、どのブランドが、どの需要(新築、リフォーム、非住宅)に採用されているか。事例①では、譲渡後もパナソニックブランドとPHSの社名を使い、技術・知的財産を中長期的に活用することが合意されました。事例⑦の買い手は、Wilsonartの取得でブランド力を、Stylamの取得で生産能力と価格競争力を評価しています。
- 販売網・顧客基盤 — 工務店・販売店・ビルダーとの取引関係と、地域での販売基盤です。事例③の買い手は地域ごとの基盤の拡充を、事例④の買い手は地域の非住宅建築分野への対応力を挙げています。事例⑩の対象会社は、住宅大手ビルダーへの販売会社を傘下に持っていました。海外企業による取得でも、シーカは顧客基盤と販売チャネルを使ったクロスセルを、ダイフレックスの取得理由に挙げていました。
- 生産・加工・原料 — 工場の立地と生産能力、加工の技術と設備、原料の調達です。事例⑤では、石膏原料の調達と製造技術が効果の中心でした。事例④の買い手は特殊プレカット加工の技術を、事例⑦の買い手は既存の生産拠点との地理的な補完を挙げ、事例⑧の買い手は取得した工場を新しい木質ボードの生産に活用することを検討するとしています。
6. 建材業界の買い手の類型
本稿の国内の事例に表れた買い手は、大きく3つに分けられます。類型ごとに、評価の観点、統合の進め方、譲渡後の経営への関与のあり方が異なります。
- 建材・住宅設備メーカー — YKK(事例①)のように、製品群と販路の補完を目的に、同業の事業を取得する企業です。事例①では、売り手が20%を保有し続け、共同で経営する形が取られました。
- 総合商社 — 伊藤忠商事(事例②)のように、関連会社・子会社の建材メーカーを非公開化し、グループの販路や海外拠点と組み合わせる企業です。事例⑧のように、取得後に対象会社と共同で海外の買収を行う例もあります。
- 建材流通 — JKホールディングス(事例③)やナイス(事例④)のように、地域の建材販売会社・建材卸を取得し、販売基盤と商材を広げる企業です。
このほか、海外の建材メーカー(事例⑤⑥、シーカ、ソウダル)が、日本企業への出資・取得を重ねてきました。投資ファンドは事例⑩で売り手として登場しています。国内の建材会社をファンドが取得した公表事例は、本稿の調査の範囲では確認できませんでした。
7. 買収・提携を検討する事業会社・投資ファンドへの示唆
本稿の事例から、建材会社の買収・提携を検討する事業会社と投資ファンドにとっての論点を3つに整理します。
① 対象先の所在
国内の事例の対象先は、大手グループ内の子会社・関連会社(事例①②⑥、ハマタイト事業)、上場していた地域の建材卸・建材メーカー(事例④⑤)、個人が株式を保有する非上場の建材販売会社(事例③)に分かれます。事例③の5社の売上高は約7億円から43億7,000万円で、売り手はいずれも買い手との資本・人的・取引関係のない個人でした。買い手は、建材大手(事例①)、総合商社(事例②)、建材流通の上場企業(事例③④)、海外の建材大手(事例⑤⑥、シーカ、ソウダル)です。事例④では業務提携の検討が、事例⑤では16年の資本・業務提携が、資本取引に先行しました。非上場の建材販売会社は公開情報だけでは特定しにくく、取得にはオーナーへの直接の打診が必要になります。
② 取引の形
事例には、売り手が20%を保有し続けて共同で経営する80%の取得(事例①)、関連会社の公開買付けによる完全子会社化(事例②)、個人からの全株式の取得(事例③)、公開買付けと大株主からの公開買付価格を下回る価格での相対取得の組み合わせ(事例④)、段階的な持分の引き上げの後に創業家が25%を間接保有する合弁とする形(事例⑤)、事業の切り出し(ハマタイト事業)があります。海外では、事例⑦⑪で政府系金融機関のDBJが買い手と共同で出資し、事例⑦ではその後に買い手がDBJの持分を買い取りました。事例⑩では、投資ファンドが保有する海外のガレージドアメーカーを国内の建材メーカーが取得しており、投資ファンドにとっては事業会社への売却の例になります。どの形をとるかは、親会社・オーナーの意向と、買い手の統合計画によって決まります。
③ 売り手が重視する点
パナソニックHDは、事業のノウハウとリソースを有し事業ビジョンを共有できるパートナーとしてYKKを選んだとし、今後は規模を伴う継続的な投資が必要になると説明しています(事例①、第1章)。AGCは、建設材料事業を幅広く展開するサンゴバンのもとでの事業展開が最善と判断したとしています(事例⑥)。これらの発言からは、親会社の売り手が、価格に加えて、譲渡後の事業への投資の力と事業の知見を譲渡先に求めていたことがうかがえます。事例①では売り手が20%を保有し続け、ブランドと社名も維持されます。創業家が関わる取引では、創業家が持分を保有し続ける形(事例⑤)や、買い手が社名とブランドの維持を公表した例(ソウダル)があります。事例④では、山大が上場維持基準を含む課題の解決のために第三者との資本連携が必要であるとナイスに伝えています。
8. 建材メーカー・建材販売会社のオーナー・親会社が検討すべき論点
売却や資本提携を検討するオーナー・親会社の側では、次の3点が検討の出発点になります。
① 買い手候補の範囲
国内では、建材大手(事例①)、総合商社(事例②)、建材流通の上場企業(事例③④)が買い手となっています。海外の建材メーカーも、日本の建材メーカーの持分を段階的に引き上げ(事例⑤)、大手化学の子会社を取得し(事例⑥)、創業家が経営する会社の過半数を取得しています(第3章のソウダル)。買い手候補は、国内の同業、商社、建材流通、海外の建材・建設化学品メーカーまでを対象に、自社の製品・顧客・拠点と補完関係にある先を洗い出すことから検討します。
② 自社の資産の整理
第5章の3つの要素(製品・ブランド、販売網・顧客基盤、生産・加工・原料)ごとに、自社のどの資産が、どの買い手にとって補完になるかを整理しておくと、買い手候補との協議で評価の根拠を示すことができます。事例④では、地域での販売基盤に加えて特殊プレカット加工の技術が買い手の期待する効果に挙げられており、加工の技術や設備が評価の対象になる場合があります。親会社の側では、事例①のように、譲渡に先立ってグループ内の関連事業・資産を譲渡する会社のもとに集約した例があります。
③ 取引の形と時期
第7章②の取引の形のうち、どれが適するかは、承継の意向、従業員や取引先との関係、譲渡後の経営への関与の希望によって変わります。時期については、事例④では上場廃止の期日が、旭トステム外装の窯業サイディングでは採算の悪化が、選択を迫る要因になりました。現在の資本・取引関係を含めて選択肢を整理しておくことが、検討の出発点になります。
9. Syntax Partnersができること
Syntax Partnersは、M&Aのファイナンシャル・アドバイザー(FA)専業のアドバイザリーファームです。一つの案件では、売り手・買い手のいずれか一方のみを支援します。建材業界を含む化学・素材セクターを重要なセクターの一つと位置づけ、国内案件とクロスボーダー案件の双方に対応しています。
買い手側の支援
国内外での買収を検討される事業会社・投資ファンドに対し、貴社の戦略に基づく対象候補の調査・リスト化から、オーナー・親会社への直接の打診、交渉、取引の実行までを支援します。投資ファンドのアドオン買収や、大手グループからの切り出し案件の候補探索にも対応します。建材業界では、大手グループ内の事業や合弁会社に加えて、公開情報の少ない非上場のオーナー企業が対象となるため、候補先の調査とオーナー・親会社への直接のアプローチを当社が担います。海外の対象先については、日英を含む多言語で対応します。
売り手側の支援
売主様・オーナー様の利益を最大化するアドバイザーとして、事業承継と売却を支援します。投資ファンドが保有する企業の売却も対象とします。譲渡先の候補は国内の同業に限らず、商社、建材流通に加えて、海外の建材・建設化学品メーカーなどの戦略買い手も対象とします。
- 買い手候補の探索:国内の同業、商社、建材流通、海外の戦略買い手まで、貴社の製品・顧客・拠点と補完関係にある先を洗い出し、直接アプローチします。
- 業界理解に基づく取引支援:製品分野ごとの需要の構造、工務店・販売店との取引関係、生産・加工の拠点など、建材業界固有の要素を踏まえて、買い手候補への説明と条件の協議を進めます。
- オーナーの意向を反映した交渉:従業員の雇用、取引先との関係、社名・ブランドの扱い、創業家の関与のあり方など、オーナーが重視する条件を明文化し、買い手候補との交渉に反映します。
本稿は、各社の公式発表・IR資料等の公開情報に基づき、Syntax Partners, Inc. が業界動向を整理したものです。